磁石でサブギガヘルツ帶のマイクロ波を世界最高のグイオード感度で検出大阪大とTDKの研究グループが成功マイクロ波通信素子超高感度化に期待

摘要

大阪大学大学院基礎工学研究科の後藤穣助教、山田侑馬さh(当時博士前期課程)、野村光講師、鈴木義茂教授らの研究グループは、TDKの志村淳さh、鈴木健司さh、出川直通さh、山根健量さh、青木進さh、占部順一郎さh、原晋治テーマリーダーらと共同で、ナノスケールの磁石の中の熱を利用して、サプギガヘルツ帯のマイクロ波をボロメータと同等のダイォード感度で検出することに成功した。これまで、赤外線領域では電磁波を熱に変えて高感度検出するボロメータが知られていたが、サブギガへルツ帯ではボロメータ程のダイォード感度を持つ素子は存在しなかった(図1)。今回の研究では、ナノスケールの磁石の中の熱を利用することで、室温においてサブギガへレツ帯のマイクロ波をポロメータに匹敵するダイォード感度で検出することに成功した。これにより、サブギガへルツ帯におけるマイクロ波通信素子の高感度化が期待される。