文字もじMOJIの世界 48.デザイン書道へのアプローチ

摘要

いまから32年前，私がデザイン事務所を立ち上げて間もなく初めて筆文字の依頼を受けた。雑誌広告に掲載されるキャッチコピーの文字だった。依頼と言ってもこhな感じだ。「久木田くhは習字をやっていたよね。ここの文字を筆で書いてくれないか。今度一杯おごるから。」私が24歳だったその頃はアナログ全盛期。「デザイン書道」はまさに黎明期であり，筆文字はその時代の真新しいコンテンツだった。広告業界にMacなどパソコンのない時代，三角定規とカッターとピンセットはデザイナーの三種の神器。それに加えて筆を持つことに気づいた瞬間だった。