業界ウォッチャーズ

摘要

食品スーパーの売り場に並ぶ容器は、人手不足や効率化、環境配慮といった従前からの課題に加え、新たな生活様式にも対応しながら進化を遂げている。中でも特に注目したいのが"蓋"だ。近年、複数の容器メーカーが、各社それぞれの独自技術を生かした嵌合蓋を開発し、製品提案に注力している。共通する特徴は、蓋と本体が固くかみ合う構造により容易に開蓋しにくく、陳列時や輸送中のトラブルを抑止できる点。また、しっかりとはまる嵌合によりテープ貼りで蓋を留める作業が不要になるため、作業効率化や時短、資材コスト削減にもつながるという。その一方では、開けやすさもポイントだ。"ベロ"の形状を工夫しつまみやすくしたり、軽い力でも開封できるなど、消費者がストレスフリーな製品設計も両立している。このほか、蓋と容器本体との密閉性にこだわつた製品にも評価が高いようだ。汁漏れ、結露漏れを防止する蓋には、客が持ち帰る際にェコバッグを汚しにくいという利点もある。