溶融スラグに対する廃棄物溶融炉用耐火物の耐食性向上技術の開発

摘要

三井造船は，廃棄物を熱分解・燃焼溶融し，有害物生成の抑制，灰の減容化などを行うシステムの建設・運転を通してrn環境保全に貢献している．この設備の安定な稼動には，高温及び高騰食性の溶融スラグに対して長期耐久性を有する耐火rn物が不可欠である．九州大学工学研究院材料工学部門は，溶融スラグの組成とスラグ粘度などに関する研究で，カリウムrnの特異な挙動を発見した．九州大学と三井造船は，この知見に基づき，安価な材料を用いて耐久性を発現する耐火物の技rn術を共同開発している．rn本開発では，一般的な酸化物であるジルコニアやマグネシアスビネルなどを主材とし，カリウム系化合物を添加材とすrnる耐火物系を新規に試作した．溶融スラグ中で試作耐火物の耐食性を評価し，クロムを含有する従来材と比較した結果，rn耐食性は同程度であるが，安価な材料組成を見出した．