地球環境保護に資する近年の研究開発の取り組み

摘要

鉄道総研では、基本計画「RESEARCH 2010」において、研究開発目標のひとつに「環境と調和した鉄道」を掲げ、鉄道が地球環境保護に貢献するためのさまざまな技術開発や調査研究に取り組んでいる。特に「エネルギーの高効率な利用」をキーワードのひとつとして掲げ、そのなかで鉄道車両に使用される「誘導電動機の効率向上」、在来線車両における「屋根上、床下機器の形状変更による空気抵抗の低減」、車載用空調装置向けとして、磁気熱量効果という「新しい原理の空調方式」、ナノテクノロジーや新材料を用いた「より軽い車体材料」、直流電流を流した時に電気抵抗がゼロになる超電導線をき電線として使用する「超電導き電ケーブル」、電気車の回生失効対策として設置される蓄電装置用として取り組みを進めている「超電導フライホイール」等の実用化に向けて研究開発成果を積み重ねつつある。