2050年の世界—英『エコノミスト』誌は予測する

摘要

いろいろな未来予想がある。筆者は、大学で数年間フィリピン拠点長なる役職を務め、また、国際開発工学専攻なる専攻に属し、かつ、折に触れ「もったいない」やそれと関連した「産業副産物の利用や海水利用」に関連した研究を行っている。さらに、国際プロジェタトに開連した授業で、学生さんに、「君らが大活躍する時代のことも考えた勉強や研究をして欲しい」などと偉そうなことを言っている。しかし、今20歳前後の学生さんが50〜60歳となって活躍する時代、すなわち2050年のことは漠然としかわからず、これでは、いくら「将来役立つ」なんていっても無責任の感がある。そのため、いろいろな予想本をかじった。多くのものは、断片的かつ悲観的であった。中には、それまでには人類のほぼ滅亡を予測しているものもあり(インターネットでは、2016年—地球磁場の逆—や2045年—人工知能が人類の能力を超える—など多数で人類滅亡)、これを基にすると、学生さんに勉学を勧める意味もない。このため、説得力があり、地球滅亡とかではない希望のもてる予想本を探し、巡り合ったのが本書である。本書に説得力があり、かつ、やや楽観的なのは次の予想手法に関連する。