公共交通機関内で支援を必要とする人と支援する意思がある人とを繋ぐスマホアプリ

摘要

本研究ではヘルプマーク所有者などの，障害や疾患などがあることが外見からは分かってもらいにくい人と，そういう人を支援する意思のある人とを公共交通機関内で繋ぐスマートフォンアプリケーションを提案し実装した．男女12 名の実験協力者により提案アプリケーションが使いやすいかどうかと利用時に問題点がないかどうかを調べる実験を行った．実験の結果，一部の要修正点はあったが，提案アプリケーションは使いやすく，今後も実際に使いたいとの評価が得られた．また，出てきた問題点のうち，接続完了時に通知が無くいつ繋がったのかがわからないという問題点の修正，及び支援者が接続待機中に常に画面を見ていなければならないという問題点の修正を行った．今後の課題として，様々な画面サイズの端末への適応，服装や位置を知らせるための定型文や画像送信機能の実装，そして長文のやり取りを避けるため身長や性別などの基本的なプロフィール情報を事前に登録する機能の実装が挙げられる．