編集後記

摘要

日本を象徴する国内最高峰の富士山(3776m)のユネスコ世界文化遺産登録の愉悦に浸る中，9月には2020年夏季オリンピック•パラリンピック競技大会の東京開催決定，また，東京•品川-名古屋間で2027年の開業を目指すリニア中央新幹線の走行ルートと中間駅の所在地公表など，将来に向けた快活なニュースが相次いでいる。スポーツの祭典であるオリンピックと経済効果を論じることは不謹慎かもしれないが，1964年の前回大会では，高速道路，新幹線，東京モノレール開通など日本全体で交通ィンフラ開発が相次ぎ，当時の経済効果への好影響はもとより，半世紀後の現在においても日本の経済活動に大きく寄与している。2020年の大会開催における経済効果は，調査機関によりさまざまな見解があり，ここで数値を議論するものではない。