編集後記

摘要

虹の色は何色と考えられていますか。ニュートンの分光学の研究成果をまとめた「光学」（1704)には，プリズムで分光した基本の色を「赤•黄•緑•青•堇」の五色と書いてあるようです。ニュートン自身もはじめ虹の色を五色と考えていたようですが，世界ではじめて「虹は七色だ」と主張したのも.そのニュートンだったようです。日本では，明治初期の師範学校「小学読水」卷四には，「虹ハ太陽ノ光ノ水蒸気ニ映ジタルモノ二シテ，其色七ァリ」と記され，私は小学校の教科書では七色から構成されていると思っていたら，現在の教科書の中には，六色と記載されたものもあり，七色とはしていないようです。分光分析では虹は赤から紫まで連続的に変化する無数の色です。最近では4K/8Kはスーパ一ハイビジョン放送とも呼ばれ，画素が増えて密度が高くなり，HDR(High Dynamic Range)技術により，現在の放送と比べて各段に美しくなつているようです。しカゝし，人間の視覚は明度成分の違いに敏感に反応するようですが，色彩の違いにはさほど反応しないようです。感性豊かな人は，物事を一つの方向から見るのではなく，横からも後ろからも斜めからも見ようとしているようです。