3Dプリンターを活用した低熱膨張材料の構造設計技術

摘要

自動車の電動化とそれに伴う通信量の増加により，半導体装置に必須の低熱膨張材料の需要が増加している。さらに，低熱膨張性のみならず，高熱伝導性と両立した製品も切望されている。また，金属の積層造形技術は，容易に製造できなかった複雑形状を有する製品の製造を可能としたが，これまで低熱膨張材料の積層造形特性に関する報告はなかった。そこで，本稿では，低熱膨張材料の積層造形物の特性を報告し，さらに，積層造形技術の適用事例として，製品の軽量化事例と各材料の適正配置により低熱膨張性と高熱伝導性を両立した材料の事例を紹介する。