手作り装置が拓いたレーザー分光

摘要

2018年度ノーベル物理学賞の対象となった，「チヤープパルス増幅」を題材に，シンプルな原理に基づいて，「測るを極める」飛躍がどのようにしてなされたかについて述べる.「チヤープパルス増幅」機能を搭載した市販レーザ一装置が簡単な構成であり，手作りできる装置であることを紹介する.手作り装置でレーザ一分光が開拓され，装置開発が中心であった1980年代から，現代へと，レーザ一分光の分野では，どのように実験研究のあり方が変わってきたかということについて触れる.