風力発電施設の立地に関する研究: 岩手県遠野市を事例として

摘要

クリーンエネルギーの象徴とも言える風力発電は，各地で急速に建rn設が進められている。一方で，風力発電は，その立地状況から環境負rn荷の低減が求められる施設でもある。rn本報告では，ウインドファームを事例として，配置決定に至る議論rnを踏まえた上で，複数の物理的指標による景観調査により，当該地域rnに景観問題が生じなかった要因を明らかにしている。物理的調査とrn合意形成過程の調査の双方の観点から，総合的な景観評価を試みていrnる点で評価できる。ただ，景観問題が生じない要因として，可視領域rnが小さかったこと，主要な観光地から見えないこと，計画段階でそもrnそも景観の話題がなかったこと等，結果論としての知見を示すにとどrnまっている。むしろ，求められるのは，計画段階で如何に景観に配慮rnすべきか，どのように合意形成するのか，といった本報告ではカバーrnしきれなかった部分ではないかと思う。rn今後の研究の発展に期待したい。