ロングレールふく進測定装置の開発

摘要

ロングレールは、レールの継目部を溶接しており、定尺軌道に比べ継目部における衝撃が大幅に緩和され、乗り心地の改善・保守周期の延伸・騒音や振動の低減に寄与している。しかし、ロングレールはふく進や異常伸縮によりレール軸力が局部に集中して張り出すことがある。したがって、ふく進および伸縮の状態を的確に把握し、適時適切な処置を行わなければならず、ロングレールふく進模査、伸縮継目のストローク検査は保守管理上、最も重要な模査である。 従来、ふく進検査は線路両脇に設けた基準杭に水糸を張り、レールに打ち付けた引照点の移動量を測定していたが、列車見張員を含めて測定に多くの人員を要している。また、強風時には水糸が風で揺れる等の理由により測定者ごとのふく進量の読み値のバラツキが生じている。今回、検査の効率化を目的に、フォトグラメトリ（写真測量）技術を利用してロングレールふく進測定装置を開発したので紹介する。