CD19特異的CAR遺伝子治療の成功によって高まる細胞免疫療法への期待

摘要

1. キメラ抗原受容体(CAR)は，腫瘍細胞の抗原認識部位とT細胞を活性化するT細胞受容体のシグナル伝達部位から構成されるキメラ分子である.2. B細胞性造血器腫瘍に対するCD19特異的CAR発現T細胞を用いた養子免疫遺伝子療法の優れた臨床効果が米国から報告されている.3. CAR発現T細胞の輸注後に，高サイトカイン血症による重篤な有害事象が報告されており注意を要する.