障害者と風俗孃による幸せの「革命」深刻なテーマをユーモアに描く

摘要

久々に日本映画界若手の手になる快作を目にすることができた。『パーフェクト•レポリューション』(以下『パーフェクト』/松本淮平監督)である。社会的側面と有史以来、娯楽の王道であるメロドラマ両面にらみの快作であり、久々に耳にする「革命」の語が快い。主人公クマ(リリー•フランキー)は、生まれながらの重度の脳性まひ障害により、車いす生活を送る。彼は「障害者だって恋をしたいし、セックスもしたい」と講演活動にいそしみ、また、著作もある。障害者の性は皆が目をつむり、現在も続く大事な問題でありながら、適当な解決法を見つけられないのが現状である。この問題を作品の芯(しん)とし、物語は成立する。