大規模分散トラヒックデータ管理システムの実用化

摘要

近年，よりユーザ利便性の高い通信サービスを提供することを目的として，通信ネットワークの拡rn張や移行が，急速に進展している．これらの動きに伴い，新しいNE（Network Element）が，通信ネットワーrnクに大量に導入されるものと考えられる，これらのNE から定期的に収集する，送受信パケット数，コール数，rnリソース利用率，処理完了率，などのデータは，トラヒッタデータと呼ばれ，その総データ量は，数十TByternにも及ぶ．本論文では，トラヒツクデータをNEから収集し，データベースに登録するシステムをトラヒックrnデータ管理システム（Traffic data Management System）と呼ぶ．従来は，高価な大規模UNIX サーバと市販rnRDBMS を用いて，本システムが構築されてきた．したがって，そのTCO （Total Cost of Ownership）の削rn減は，通信キャリヤが市場シェア獲得競争を刺するための重要な課題の一つであった．筆者らは，数千台の計算rn機ノードを結合して高い処理能力を得る，分散データ駆動型アーキテクチャ（D3A：Distributed Data DrivenrnArchitecture）を提案している．本論文では，D3Aを用いて実装したトラヒッタデータ管理システムについて述rnべる．本システムは，検索性能の高速化と計算機ノードの負荷均衡化を実現した，ディスク非共有型の大規模分rn散データ管理システムである．