北と南から、輝く個性

摘要

東京•銀座のギャラリー58では昨年から「うごめく東北の鼓動」と題した企画展を開催している。昨年は2週間、今年は4週間に拡大し、10月から11月にかけて、個展2回、グループ展2回を週替わりで実施した。出品者は山形県にある東北芸術工科大学(以下芸工大)の卒業生と学生だ。企画したギャラリー58の長崎裕起子は「芸工大出身の作家や学生の画風には大地に根を張ったような力強さがある。個性がしっかりし、見たこともない面白い作品が多い」と、話す。今年の企画でグループ展に出品したのが、泉川のはなと條野千里の2人だ。泉川は沖縄出身、條野は北海道出身で、2人とも現在大学院1年生。明日の日本の現代美術を担う画家であり、長崎の言うように作品はたしかにオリジナリティが光っている。