環境科学分野における研究データのオープンデータ化の現状と課題

摘要

環境分野に限らず，科学一般において，論文で使ったデータをはじめとした基礎的なデータを公開することは頻繁に行われている。とくにここ数年間で科学データ公開の動きは活発化し，論文の公表とともに利用したデータを公開リポジトリに置くことが義務付けられている雑誌も増えてきた。さらにはデータそのものを論文として公開するデータペーパーという形式(Chavan and Penev, 2011)や，その専門誌も発刊され，自身で実験なり調査なりを実施しなくても，さまざまな科学データを容易に入手することが可能になってきた。