一般論文/概要発表•ポスター発表

摘要

老朽化した下水管の改築や更生を適切に進めるため，近年ではドローンを使った点検技術が提案されている。人孔から入坑可能な小型ドローンによる点検では，短時間の点検映像ファイルが多数生成されるが，ファイル名称が単なる連番である場合には，所望の映像を選び出す際に時間を要している。今回の発表では，点検工事の際に現地で設置する工事用黒板を活用する方法を提案した。点検映像ファイルの冒頭に点検場所，点検曰時など点検工事を特定できる情報が記載された工事用黒板を冒頭に映りこませ，情報映像を数値化（二値化）することで，このフレームを探し出し，特定情報を認識する技術を開発した。これにより，原画像の歪みが大きく，明暗が一様でない場合であっても，工事用黒板に表示させたメタデータを正しく認識できることを確認した。このような画像処理技術を活用した管路の点検業務の効率化により，老朽化した管路の適切な更新計画策定への寄与が期待される。