跡形に着目した町並みの記述を用いた修景の有無と来街者評価に関する研究: 京都市伏見区竜馬通り商店街と中書島駅前商店街を対象として

摘要

色彩制限やファサード形態等に一目でわかりやすい統一感を重視する町並み整備が導入されやすいが、多様な来歴の現われにいかに来街者が気づき、地域へのより深い理解に至り得るかを明らかにし、今後の風景づくりを追求する必要がある。本稿はこうした問題意識から、京都市伏見区にある竜馬通り商店街（写真１）（以降「竜馬通り」）と、京阪中書島駅から真北に延びる中書島駅前商店街（写真２）（以降「中書島」）という一直線上に近接して位置する（図１）二商店街を合わせ調査した前報(1) の続報である。