ナノ学会産業応用へナノサイエンスとテクノロジーの新展開

摘要

ナノ学会は東京•有明の東京ビッグサイトで開催された「nano tech 2016国際ナノテクノロジー総合展•技術会議」会期中の1月28日，会議棟において表記技術会議を開催，8件を報告した.以下に概略を紹介する.産業応用へナノサイエンスとテクノロジーの新展望(JST/曽根純一氏)：ナノテクは物質•光•生命•数理各基礎科学に基づき，ナノスケールで発生現象の科学として発展したナノサイエンスを土台に，ナノ構造体特有の機能をもつ部素材やデバイスを実現，多様な産業分野のイノべーションエンジンとして期待.エネルギー•温暖化•資源•水問題等地球規模課題の解決，医療費抑制やQOL向上への早期診断•治療•非侵襲診断や再生医療，IoTの普及に向けたセンサ•ネットワーク•エネルギー収獲等機能の超小型，低コスト半導体チップへの埋込みナノエレクトロニクス技術が期待，また計算機の性能向上でビッグデータの処理•解折能力が高まり，模擬技術と並びデータ科学駆使の新材料探索技術も期待.ナノの先鋭化→融合化→システム化と進化し，学会もナノ構造/物性，ナノバイオ/メディシン，ナノ機能/応用3部会で対応.情報社会実現に大きな役割を果たす.