Blenderによるオリジナルショートムービー『horror』

摘要

1月にWebで公開された本作。大阪在住のデジタルアーティスト、松本聡氏による自主制作ショートムービーで、主人公キャラクターと一部オブジェクトはBlenderで作られている。独特の世界観を描き出すための工夫を紹介しよう。日本では個人制作によるショートムービーが注目を集めることは少ないが、今回紹介する松本聡氏の作品『horror』は独特なルックとストーリーでVimeoに公開された当時から注目を集めている。松本氏は大阪在住のデジタルアーテイストで、現在ナツメアタリにおいて遊技機用の映像制作などを手がけながら、自主制作を行なっている。業務ではMaya、3ds Max、After Effects(以下、AE)を使っているが、本作では6年ほど前に上司に紹介されて使い始めたBlenderを活用したという。松本氏が自主制作を始めるようになったのは、映画『APPLESEED』（2004)に感銘を受け、トゥーンレンダリングやイラスト調の3DCG制作を試し始めたのがきっかけだ。「リアルな質感の3DCG作品も好きなのですが、個人制作では表現の幅が広いノンフォトリアルなルックの映像をつくるようにしています」と松本氏。