道と文化の発信地、日本橋を目指す

摘要

日本の首都•東京の始まりは徳川家康が政治の中心を江戸とした1603年からのことで、最初の日本橋はこの年に架けられた。翌1604年に日本橋は東海道、日光街道、奥州街道、中山道、甲州街道の五街道の起点と定められたが、陸路ばかりか水運の要所でもあったので、魚河岸や米河岸があり、江戸の食の中心地だった。また付近には染物屋、瀬戸物屋、畳屋などの各種職人や、薬問屋、木綿問屋、呉服問屋などの各種商人が集まる地域があり、江戸の商業の中心地でもあったのだ。明治になると金貨の铸造所であった金座に日本銀行の本店が建てられ、資本主義の中心となった。魚河岸は関東大震災を期に築地に移転したが、今なお江戸や明治の時代から続く老舗も多い。三越もこの地で1673年に呉服の越後屋として開業し、1888年に三越と名を改め、1904年に日本初のデパートメント•ストァとなった。明治の終わりから大正を経て昭和初期にかけては日本のモダニズム文化普及の牽引役となった。日本橋は、自動車が最初に走り始めた地域のひとつであり、日本の自動車文化発祥の地と云ってもよいのだろう。