海外系統を利用したテンサイー代雑種品種の早期育成

摘要

北農研では，優良品種の早期育成を目的に，海外の種苗会社であるSESVanderHave社とSyngenta Seeds社との間で雄性不稔種子親系統を交換し，育種に利用している。2004年～2010年に育成した一代雑種系統について生産力試験，抽苔耐性検定試験および各種の病害抵抗性検定試験を解析した結果，病害抵抗性に優れた北農研の種子親系統と抽苔耐性に優れた海外種苗会社の花粉親系統との交配が，新品種を育成する上で効率的な組合せと考えられた。また，北農研において今後重点的に進めるべき育種課題は，そう根病抵抗性花粉親系統の早期育成と病害抵抗性種子親系統の抽苔耐性の改良であると考えられた。