大型バスの衝突安全技術と最近の動向

摘要

「観光バス」における衝突事故は2016年1月に発生した「軽井沢スキーバス事故」に象徴されるように，事故により，乗員·乗客の死傷者数が多く，社会的にも大きなインパクトがあるのは周知の通りである.バスは事故の発生する頻度が少なく，一見，乗用車より安全とみられがちであるが，同じ旅客輸送手段であるタクシーに比ベ輸送距離当たりの被害度は決して小さくない.しかも，公共交通という位置付けから，その安全性が社会的に求められると同時に，移動手段としての「安心感」も期待されている.%The numbers of motor coach accidents are less frequent but if once the accident occurs, its damage and casualties give great social impact. This paper reviews the countermeasures against the accident from nearly 20 years ago to the recent time and views future direction.