名指されざるその場所-「東北」の地図を描く

摘要

大沼--復興が望まれる被災地として報道される日々が続き、その姿しか認識されていない感のある「東北」ですが、まさに復興の現場に携わる建築関係の読者も多い本誌において、地域の本質をとらえ直したいと考え、本特集を企画しました。特に、この巻頭座談会では、広い視野で東北を見てこられた山折先生と、気仙沼を中心に太平洋沿岸を歩いてこられた川島さんにお話していただくことで、「東北」の見方、地図を描き直すことを意図しております。はじめに山折先生、かつて東北大学にいらっしゃったご経歴から、「前夜の東北」という言葉からたくさんの風景が思い浮か′3てと思いますが、いかがでしょうか。