帝都復興事業による小学校と公園

摘要

日本において都市計画が飛躍的に事業成果をあげるとき、それは皮肉にも災害からの復興事業によるものが多い。帝都復興事業とは、1923年9月1日に発生した関東大震災の復興事業を指す。関東大震災によって東京市内では地震発生後30分以内に136カ所で出火し、火災による甚大な被害が出た。人口230万9,600人のうち、133万4千人が罹災し、死者数は5万8千人、世帯数48万3千世帯に対して全体の65%に当たる31万2千世帯が全焼•半焼•全壊•半壊の被害を受けた。こうした火災被害による焼失面積は東京市の市域面積42%に相当する3,342haにも及び、都心部(大手町、有楽町、日比谷の一角)と下町のほぼ全域が焦土と化した。