終始'予定調和'の議論に「これで瑕疵はなかったのか?と疑義の声

摘要

これまで本誌で5回にわたって検証してきた長崎県の新庁舎移転問題。その最終回となる今回は着工に向けて「最後の関門」となっていた長崎市の都市計画審議会(都計審)の審議内容を検証することで、この問題がいかに"予定調和"で進められてきたかを明らかにする。同県新庁舎移転計画に当たっては、建物の用途や高さ制限などを定めた「地区計画」を導入するため、建設地となる長崎市の都計審で決定に向け「事前説明」と称して、事業者の県や市の都市計画部門から計画内容が提示されてきた(本誌3月号の「長崎県新庁舎設計プロポーザル検証その5」参照)。