固相マイクロ抽出及び加熱脱着ガスクロマトグラフィー/質量分析計によるヒト皮膚から放出される香気成分の定量

摘要

食品は様々な成分から成る複合体であり，単に栄養素の供給源というだけではなく，食品がもつ風味や香りなどのヒトの嗜好面への働きも食品の重要な役割である．また，摂取された様々な食品成分がヒトの身体でどのような挙動を示すかは，興味がもたれる．摂取した食品がヒトの身体からのにおい-口臭，体臭などに影響を与えることは，従来から経験的に指摘されているが，においに関与する成分は極微量であるため，官能的には感知できても，分析機器による検出は困難である．すなわち，におい成分は，通常低濃度であることから，前処理として濃縮を必要とする．