聞き流せる報知音-アンビエント報知音- のデザインについての一検討

摘要

情報を音で知らせるため、終了音、警告音などの報知音が利用されている。これらは情報を明確に伝えるためのものであるため、聞こえやすく、区別しやすく、わかりやすい報知音を作成し利用することが望まれる。それに対し我々は、聞き流せる報知音である「アンビエント報知音」を提案している。これは、ある状態を一定時間表示し続ける報知音であり、環境の一部のように存在することで、普段は生活の邪魔にならず聞き流すことができる一方、注意を向けるとその音の有無から機器の動作状況等を知ることができるというサウンドである。エアコンの送風音やガスコンロ使用中のガス音などはある意味自然発生的なアンビエント報知音と言えようが、我々はこのような聞こえるが気にならない音を敢えて創作的な音としてデザインすることを試みている。