音楽の快－不快評価における苦味の影響

摘要

音楽はどの文化にも存在し、文化や時代をrn超えて聴かれ、そして好まれるものである。rnしかし、ある文化では好まれる音楽が別の文rn化では不快と感じられることがある。こrnれは、音楽聴取による快－不快情動の生起がrn音楽そのものの特性だけでなく、聴取者の文rn化や聴取者がどのような体験をしてきたのかrnといった経験も影響していることを示唆してrnいる。rn音楽を聴くことにより、過去にその音楽をrn聴いたときの感情や情景が思い出されることrnがある。ある音楽を初めて聴いた際には快いrnと感じたとしても、その音楽に付随する記憶rnが不快なものとなった場合（失恋など）、そのrn音楽を聴いたときに思い出される感情が不快rnとなることがある。つまり、音楽聴取によるrn快－不快情動の生起が、文化のように長い時rn間をかけてようやく生じるものではなく、短rn期的な経験によっても音楽聴取による情動がrn変化する可能性がある。rn本研究では、短期的な経験によって音楽にrn対する快－不快の評価が変化するのかどうかrnについて検討する。ここでは、不快な感情をrn生じさせることができる短期的な経験としてrn味覚に着目した。味覚は食欲に通じており、rn快－不快という基本的情動と結びつきやすいrnと考えたためである。また、自然界では苦いrnものには食中毒を引き起こすなど危険なものrnが多いため、多くのヒトが共通で不快と感じrnるものであると考えた。したがって、本稿でrnは、苦味による不快な感情が音楽の快－不快rn評価に影響を与えるのかどうかについて明らrnかにすることを目的とする。