対称的な稜線を持つ波状板による圧力抵抗の増加と摩擦抵抗の削減

摘要

近年，高速で泳ぐイルカをヒントにした抵抗低減法の開発に関する研究が行なわれている．高速遊泳時のイルカの腹部や胸部にはしわの発生が見られる．著者らのグループではこれまでに，イルカ腹部のしわを模擬したテストプレートを作成し，それを開水路に設置して抗力を測定した．その結果，摩擦抵抗が低下し圧力抗力が増加するという結果を得た．本研究では，胸部のしわをヒントに稜線を主流に対して傾斜させ，かつテストプレート中心線に対して対称となる波状面を作成し，その壁面せh断応力及び全抵抗の計測を行い，対称的な稜線を持つ波状面に働く抗力について調べる．