コスト削減につながる切削工具の使い方＜コスト削減を実現する切削工具＞：低切削抵抗工具と新材質ACZ330の組み合わせによる低剛性加工での加工コスト削減

摘要

日本の製造業は，製造拠点が労働賃金の安い，中国，東南アジアなどに移る"産業の空洞化"が進行し，日本国内でのものづくりのあり方が議論されるようになってきた。 このような環境の中で，日本の製造業が活気を出し，国際競争力を高めて行くためには，大幅に加工コストが低減でさること，ワンランク上の高精度加工や短納期対応ができることなどの高い加工付加価値が必要である。 この要求を満たす高速·高能率加工用マシニングセンタや，多機能加工用マシニングセンタが発表され，それに対応できる工具も次々に開発されてきている。 一方，多くの製造業は，大幅な設備投資ができなく，現状設備のまま，もしくは部分的な設備改造だけで，種々の改善活動を進めざるを得ない状況に置かれている。 これに対応して行くには，現状の設備を最大限活用して，加工コスト低減や付加価値の高い製品を作ることができる工具や加工技術開発が重要な課題になってきている。