Wi-Fi電波強度を用いたナイーブベイズによる屋内場所検知

摘要

スマホやタブレットPCなどの位置情報は，場所に応じたサービス(LBS: Location Based Service)を提供するための重要なコンテキストであり，これまでにも研究が盛hに行われている．近年，特に屋内向けLBSが注目されており，既にコンシューマー向けの位置情報サービスが提供されている．我々は，屋内LBSを業務で利用することを検討している．業務サービスでは，緯度経度などの座標情報よりも，「XX会議室」「□□店○○売り場」のような「場所名」の方が使いやすいと考えている．以降では，場所を判別することを「場所検知」と呼ぶことにする．従来方法では，屋内の場所検知のために，環境にカメラやRFIDなどを設置していたが，これらの方法はインフラの整備コストが大きい．ところで，近年，Wi-Fi無線ネットワークが通信インフラとして急速に普及しており，アクセスポイント(AP)から受信した電波強度(RSSI)を利用した場所検知が可能である．この方法は，既存インフラをそのままで利用できるため，インフラ整備コストが掛からないメリットがある．そこで我々は，スマホで利用できるWi-Fi APの電波強度を観測情報とした実用的な屋内場所検知技術を開発した．