Cu/Ni二元系積層電極上における二酸化炭素の電気化学還元反応

摘要

大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の低減に向けた取り 組みとして様々な CO2固定化技術が提案されている。 当技術の中でも CO2転換法はCO2を有用物質に転換でき るという利点があり注目されている。この転換法には 触媒還元法と電気化学還元法が存在し、電気化学還元 法は、室温大気圧下で反応可能である点から実用化が 期待されている。銅電極上での CO2電気化学還元反応 では CO2から炭化水素への優先的な転換を可能とする ことから注目されているが、炭化水素に加えて一酸化 炭素(CO)や水素(H2)も生成されるため、炭化水素生成 物の電流効率を改善させることが課題となっている (1)。したがって、副生成物の生成を抑制し炭化水素 の生成を更に促進させる新たな電極が求められている。 本研究では、CO2との親和性を向上させるために Cu 電 極上に Ni を積層させた Cu/Ni 二元系積層電極を作製 し、その電極上での CO2電気化学還元反応について性 能評価を行った。