業務用ビルの水廻りスペースのフリープラン化に対応する小型圧送排水システムに関する研究その5待ち行列理論を用いたシミュレーションによる排水負荷の推定

摘要

オフィスビル等の水廻りスペースのリニューアルにおいて、連立大便器や他衛生器具が設置された排水横枝管において、実際の排水負荷の発生を把握することは、排水立て管ヘ流入する排水負荷の推定、さらには、その結果を用いて、排水立て管システムの管径決定を経済的に行ううえでも有効な知見となる。しかし、現在、その排水負荷の算定は、SHASE-S206定常流量法を用いて行っているが、同法では、図1に示しているように、排水量w[L]を器具平均排水間隔T_0[s]で除した平滑化された器具定常流量qが負荷算定の基本負荷となっており、大便器などの排水流量のピーク値(最大排水流量）等は、算定中で十分に加味されてない。