札樽自動車道大野橋（上り線）床版取替工事の施工

摘要

札樽自動車道の朝里IC～銭函IC間にかかる大野橋（上り線）は，1972年札幌オリンピックの開催に合せ，1971年に竣工した橋長162.55mの鋼4径聞達続非合成飯桁橋で床版部分はRC構造である。建設から46年が経過した床版は，下面全域に亀甲状のひび割れが発生し，ひび割れや床版コンクリートの打継目からはエフロレッセンスの析出や漏水跡。スケーリングが確認された。上面の路面には陥没箇所があり，舗装を除去すると床版上面が土砂化していた。このため床版取替えは急務であり，今回の施工に至っている。なお，全国で高速道路リニューアルプロジェクトが進行しているが，本工事は北海道の大規模更新におけるスタート工事として施工した。ここでは，今回採用したプレキャストPC床版（以下，PCaPC床版）の特徴と，上り線の施工状況を報告する。