柔軟センサグローブのリアルタイム自己姿勢推定法

摘要

視聴覚に加え，触力覚提示のためのディスプレイおよびそのセンシングシステムの研究が精力的に行われている昨今であるが，これに関連してヒトの手指の運動を計測する装着型グローブの開発は重要な課題である．これらのいわゆるデータグローブは，手指の動作を光学的マーカーによりに検出するもの［1，2］，グローブに搭載された光ファイバの屈折によって変化する反射光の強度から推定するもの［3］，加速度センサやジャイロセンサ，地磁気センサを用いて検出するもの［4］に大別される．これらの多くは入力インタフェースとしてのみの使途を想定している一方，数は少ないが検出された動作が触覚フィードバックのために用いられることを目指したものも存在する［5］．