大環状ヘキサオキゾール化合物の側鎖構造展開によるグアニン四重鎖に及ぼす蛍光特性の解析

摘要

グアニン豊富な核酸の一本鎖領域で形成されるグアニン四重鎖 (G4) は、遺伝子発現調節やアポトーシスを含む様々な生命現象への関与が報告されている。生体内で動的に形成されるG4 を検出するために、当研究室ではこれまでG4 を選択的に認識し安定化する大環状ヘキサオキサゾール化合物 (6OTD)の骨格を基に、ビニルナフチル基を側鎖に導入した6OTD を報告した。本研究では、ビニルナフチル部位R の構造展開によって得られた、電子状態が異なる数種の6OTD 誘導体について、G4と相互作用した際の蛍光特性の解析を目的とした。