大気圧走査電顕とクライオ電顕による親水環境での電子顕微鏡観察法とヘリウムイオン顕微鏡による相関観察

摘要

走査電顕と透過電顕法を開発して、親水環境で細胞と分子を直接観察する研究を進めてきた。これまでクライオ透過電顕(TEM)を用いた 3 次元構造決定法の開発を行い、イオンチャネル?受容体?細胞骨格?酸化ストレスセンサー等のタンパク質の構造を決定してきた。現在、これらタンパク質が、相互に結合したさらなる高次複合体の構造を決定している。しかし、複合体は実際には細胞や組織中で機能し、また様々な物性現象の観察には、氷中だけでなく水中での直接観察やさらなる観察法開発も重要である。