マイクロ波加熱ソルボサーマルポリオール法による銅ナノ材料 の合成

摘要

銅ナノワイヤ(CuNW)を用いた塗布型透明導電膜は、 銀ナノワイヤ(AgNW)ベースの導電膜と比較して原料が 安価でマイグレーションを生じにくいなどの利点があ る。透明導電膜用途を考慮した銅ナノワイヤ合成法と しては、強アルカリ溶液中でのヒドラジン還元[1]や、 水熱条件下で D-グルコースなどのより温和な還元試薬 を用いてアスペクト比 1,000 以上の CuNW 合成[2]が報 告されているが、反応時間が数時間?数日程度に渡 る、強アルカリや表面保護剤が長鎖アルキルアミンで あるため水溶液系には簡単に転換できないなどの問題 がある。本研究では、 銅ナノ粒子合成方法として、 AgNW の標準的合成法であるポリオール液相還元を採 用し、反応時間短縮の観点からマイクロ波加熱ソルボ サーマル条件下で各種パラメータを変更することで、 銅ナノ材料の形状やサイズが制御可能かについて実験 的な評価を行った。