白金ナノ粒子担持カーボンナノチューブ膜電極による 水溶液系でのアンモニアの電気分解

摘要

アンモニアは高い水素重量密度を持つことから水素 貯蔵·輸送媒体の候補として挙げられている。液体ア ンモニアは蒸気圧が高く安全性の課題があるが、アン モニア水は比較的高い水素重量密度と大気圧以下の蒸 気圧による安全性を併せ持つ。水溶液中でのアンモニ ア電気分解によって水素生成が可能である。電極触媒 に用いられる白金のナノ粒子化が、高電流密度および アンモニア酸化反応が起きるアノードでの過電圧低減 の観点から重要である。 Li らはポリオール法でカーボンブラック上に白金ナ ノ粒子を担持し、そのスラリーをグラッシーカーボン 上へ滴下乾燥して電極を作製、水溶液系でアンモニア を電気分解し水素を生成した[1]。しかし反応場はグ ラッシーカーボンの2次元表面に限られ、反応場拡大、 電流密度向上と過電圧低減が望まれる。