ミックスモードクロマトグラフィを用いた治療用酵素ヒト Kynureninase 高効率分離

摘要

ヒトKyureninase(KYNase) はL-Kynurenine (KYN) を分解することから、血中に投与すれば免疫機能を正 常化できるためがh治療薬として使用することができ る。1) 本研究では組換え大腸菌におけるヒトKYNaseの 大量生産プロセスの構築を目的にして、菌体内可溶性 画分からの高効率な精製プロセスの開発を目指してい る。特にlysate中のKYNaseのキャプチャ―ステップ において、これまでの研究で実績の高かったハイドロ キシアパタイト(HA)を吸着分離担体として選定した2) 。 HAは(Ca5(PO4)3OH)2で表されるリン酸カルシウムの一 種である。タンパク質の吸着メカニズムはCa+による 金属アフィニティ相互作用と、PO４- による静電的相互 作用のミックスモードであると考えられており、その 複雑な吸着挙動による選択的なたhぱく質吸着が期待 できる。したがって、KYNaseのHAへの吸着における pH依存性や塩濃度依存性を評価し操作条件の最適化 を行った。