２-ニトロイミダゾール基を導入した新規ホスホリルコリンポリマーの合成と機能評価

摘要

腫瘍組織には酸素の供給が行き届いていない低酸素領域が存在し、放射線治療に対する感受性を低下させ、腫瘍の悪性度や転移能を高めることが知られている。腫瘍低酸素領域に対し、放射線治療の抗腫瘍効果を向上させるため、これまで種々の放射線増感剤が開発されてきた１）。しかしながら、従来の小分子放射線増感剤は腫瘍への選択性および集積性が低く、その有効性は限定的であった。