交流電解法によって作製したアルミニウムアノード酸化処理皮膜の評価

摘要

アルミニウム材において、耐食性やその他機能を付与するために、アノード酸化処理が広く用いられている。アノード酸化処理は、一般的に直流電解法が用いられているが、交流電解による皮膜形成方法も従来から検討されてきた。1）しかし、交流電解法は皮膜成長速度が直流電解よりも低いため、工業的に利用された事例が少ない。また、交流電解条件が皮膜物性に及ぼす影響については明確にされていない。本報告では、15％硫酸浴を用いて交流電解法によるアノード酸化処理を実施し、皮膜成分および皮膜物性に及ぼす交流周波数の影響について調査した。