~1H-NMR緩和時間測定法を用いた岩石試料の細孔分布解析

摘要

細孔径が数mmから数μmの広い範囲で共存する砂岩等の多孔質媒体の場合，~1H－NMR緩和時間測定により求められるT2の分布解析のみでは孔隙率や細孔径分布の的確な評価が困難であることが示唆されている．本研究では従来のT2分布解析では困難であった広範囲に渡る細孔径分布を持つ多孔質媒体の評価を可能とする解析手準の開発を目的とし，制御された細孔を持つシラス多孔質ガラス膜を標準試料に用い，その細孔径分布と細孔内に吸着·吸蔵した水のT2分布の関係を検討した．更に，標準試料より得られた結果を砂岩等の多孔質媒体に適応し，解析手法の妥当性に関し検討した．