微細藻類バイオマス資源の可能性

摘要

人類が本格的に石油を利用してからまだ200年程度であるが、工業の発展とともに燃料、エネルギー、材料など様々な分野で石油が使われている。石油を大量に利用している近年では、二酸化炭素などの温室効果ガスが原因とされる地球温暖化が問題となっており、国際的に二酸化炭素の排出を削減する動きも出ている。植物は光エネルギーを用いて二酸化炭素を有機炭素に変換する光合成という機能を有している。光合成によって二酸化炭素を固定し、そこから有機化合物を得て、油脂を生産する生物も存在しており、そのエネルギーにする機能はカーボンニュートラルの観点から再生可能エネルギーのひとつとして注目されている。そのなかでも微細藻類は食糧と競合しない、陸上植物由来の油脂生産と比較して単位面積当たりの生産量が高いことなどから、日本に限らず世界中で研究が盛hに行われている。