修飾メチルアルミノキサンの助触媒能に対するフェノール·シラノール類の添加効果

摘要

水とトリメチルアルミニウムの縮合生成物で あるメチルアルミノキサン（MAO）や，MAOのメ チル基の一部をトリイソプチル基で置換した修 飾MAO（MMAO）はオレフィン重合用触媒の助触 媒として広く用いられている．同じ重合触媒を用 いた場合でも，その挙動はMAOの組成によって 大きく変化する．例えば，MAOに含まれる残留 トリメチルアルミニウムの量が多い場合，一般的 に重合活性は低下しポリマーの分子量は小さく なることが知られている．また，MAO類に嵩高 いフェノールを加えると助触媒能が向上するこ ともよく知られている．我々も架橋フルオレニルアミドジメチルチタン錯体（Figure 1，1）－MMAO 系によるオレフィン重合において，BHT（2a）等の 嵩高いフェノールをMMAOに添加すると，活性 が大幅に向上するとともに連鎖移動反応が抑制 されることを利用し，様々な共重合体を合成している．