低温焼結による透明 Lu-·-SiAlON の作製

摘要

光学デバイスの高出力化に伴い、耐熱性に優れた透明材料への需要が高まっている。優れた機械的 特性、耐熱性、熱伝導率を有していることから構造材料として研究されてきた·-SiAlONの光学的特性は含有する陽イオン M·+に依存し、例え ば Lu-·-SiAlON は可視光領域で本質的に透明である。また、Lu2O3を焼結助剤とした·-Si3N4セラミックスの 粒界ガラス相の厚みは薄い[1]ことから、Lu-·-SiAlON セラミックスでは光の散乱や吸収の要因となるガラス 相の低減が期待される。もし、低温での緻密化により微細な·-SiAlON 粒子からなる微構造が得られれば、透 明な·-SiAlON セラミックスが作製できると考えられるが、一般的な Lu-·-SiAlON セラミックスは 1950°Cと いう高温にホットプレスでしか作製されていない[2]。そこで本研究では、低温焼結による透明 Lu-·-SiAlON を作製することを目的とした。