パルス通電加圧焼結法（PCPS）による難焼結性粉末の固化成形と複雑形状成形体の作製に関する研究

摘要

純アルミニウムの焼結においではPCPS法がHP法に比較して，より低温で短時間に強度の高い焼結体を得ることが可能である。 過飽和に合金元素を固溶したアルミニウム合金粉末（Al-8mass％Ni-2％Mn－1％Cu-1％Zr）をPCPS法により固化成形したところ，焼結体の引張強度には焼結密度，国溶度のほか，粉末界面の接合が重要な因子となっていることがわかつた。 界面の接合を阻害する吸着水分を効果的に排除する焼結工程を採用することにより押し出し材に匹敵する引張強度500MPa以上の焼結体を得ることができた。 本法では，PCPS焼結工程中に脱ガスをおこなうため，押し出し材と比較して短い工程で簡単に強度の高い焼結体を得ることができる。